「虫歯の治療跡をなるべく目立たせたくない」「銀歯はちょっと気になる…」そんな方に選ばれているのが、白い詰め物(コンポジットレジンやセラミック)です。
最近では、保険適用で使える白い素材も増えてきており、見た目と費用のバランスを取りながら治療を受ける方が増えています。
この記事では、白い詰め物の種類や保険適用の条件、費用相場、そして銀歯との違いまで、わかりやすく解説。
「どれを選べばいいの?」と迷っている方のために、それぞれの特徴やメリット・デメリットも詳しくご紹介します。
白い詰め物とは?種類と特徴をわかりやすく解説

虫歯治療のあとに詰める材料として、以前は「銀歯」が主流でしたが、最近では見た目の自然さを重視して“白い詰め物”を選ぶ方が増えています。
白い詰め物には保険が適用できる素材と自由診療で選べる素材があり、それぞれに特徴があります。ここでは、代表的な白い詰め物の種類や、銀歯との違いについてわかりやすく解説します。
保険で使えるのは「コンポジットレジン」素材
保険適用で使用できる白い詰め物の代表が「コンポジットレジン」。歯科用のプラスチック樹脂で、虫歯を削った部分に直接詰めて固める方法が一般的です。
【特徴】
- 保険適用で費用が抑えられる(1本あたり数千円程度)
- 即日治療が可能なケースも多い
- 見た目は自然だが、年数が経つと変色やすり減りが起こりやすい
おもに前歯や小さな虫歯の治療に使われることが多く、簡易的・短期間の治療に適している素材です。
保険適用の白い詰め物は適用条件もある・・
保険適用で使える白い詰め物(コンポジットレジン)は、おもに前歯や、奥歯の小さな虫歯など、範囲が狭く、削る量が少ないケースに限られます。
また、2020年以降、条件を満たせば奥歯にもCAD/CAMインレーという白い詰め物(レジン系セラミック)が保険適用されるようになりましたが、以下のような制限があります。
- かみ合わせや歯ぎしりの強い人には適用不可のこともある
- 奥歯の詰め物は材料や技術的に限界がある場合も
まずは歯科医師に相談し、ご自身の状態で保険適用になるかを確認するのがおすすめです。
自由診療では「セラミック」が選べて審美性が高い
より見た目の美しさや耐久性を重視したい場合は、自由診療の「セラミック」がおすすめです。天然歯に近い色や質感を再現でき、変色しにくく、長持ちするのが特徴です。
【特徴】
- 保険適用外のため、費用は1本3〜7万円程度が目安
- 色や透明感が非常に自然で、前歯にも奥歯にも対応可能
- 汚れが付きにくく、虫歯や歯周病の再発リスクを抑えられる
- 割れやすいという一面もあるが、高強度のセラミックも選択可能
見た目も機能もこだわりたい方には、長期的に安心して使える選択肢です。
銀歯と比べて見た目や機能にどんな違いがあるか
白い詰め物の最大のメリットは、見た目が自然で目立たないことです。笑ったときや話したときに銀歯が見えるのが気になるという方にとって、白い詰め物は大きな魅力があります。
また、金属を使わないため金属アレルギーのリスクも低く、安心して使える点もメリットです。
一方で、保険適用のコンポジットレジンは経年劣化による変色や摩耗が起こりやすいというデメリットがあります。
一方の銀歯は耐久性に優れており、奥歯など噛む力が強くかかる部位には向いていますが、見た目や金属アレルギーの心配があるのが難点です。
見た目を優先したいか、耐久性や費用を重視するかによって、選ぶ素材が変わってきます。
白い詰め物のメリットとデメリット

「目立たない」「銀歯よりも見た目がいい」と人気の白い詰め物ですが、素材によってはデメリットや注意点もあります。
ここでは、保険・自費に共通する白い詰め物のメリットと、選ぶ際に知っておきたいポイントを整理してご紹介します。
保険でも自然な見た目になるのが最大のメリット
白い詰め物最大のメリットは、治療跡が目立ちにくく、自然な仕上がりになることです。
保険で使えるコンポジットレジンでも、ある程度歯に近い色に調整できるため、前歯などの見える部分には十分対応できます。
「できるだけ安く、でも銀歯は避けたい」という方にとって、費用を抑えつつ審美性もある治療ができるのは大きな魅力です。
「すぐ取れる」って本当?強度や耐久性の注意点
一方で、白い詰め物の中でも保険適用のコンポジットレジンは強度や耐久性がやや劣るという面があります。
とくに奥歯など、噛む力が強くかかる部分では、欠けたりすり減ったりする可能性があり、長期的な安定性に課題が残ることも。
また、経年劣化で変色しやすいため、「最初はきれいでも数年後に色が浮いてくる」と感じるケースもあります。
ただし、詰める範囲が小さく、定期的なメンテナンスを受けていれば日常生活に大きな支障をきたすことは少ないため、医師と相談のうえで適応を判断することが大切です。
見た目や長持ちを重視するなら、セラミックの詰め物がおすすめです。とくに、長くきれいな状態を保ちたい前歯や、人前に立つ仕事の方には、セラミックを選ぶ方が多くなっています。
銀歯を白くしたい人へ!保険でできる範囲と選択肢

「笑ったときに銀歯が目立って気になる」「できれば白い詰め物に変えたい」そんなお悩みをお持ちの方にとって、銀歯を白くやり直す選択肢があることは大きな安心につながります。
ただし、すべての銀歯が保険で白くできるわけではないため、まずは基本的な仕組みと条件を知ることが大切です。
銀歯からレジンへのやり直しはできる?
結論から言うと、銀歯を白い詰め物や被せ物にやり直すことは可能です。ただし、「すべての銀歯を保険で白くできるわけではない」という点に注意が必要です。
とくに保険で使われるコンポジットレジンやCAD/CAMインレーなどは、使用できる歯の部位や症例が限られています。
そのため、奥歯の大きな銀歯を“保険の範囲で白くしたい”というご希望には対応できないこともあります。
治療前に、「自分の銀歯がやり直しの対象になるのか」を歯科医師に確認することが大切です。
保険適用で白くできるケースとできないケース
保険で白い詰め物や被せ物にできるのは、前歯や小臼歯など“見た目が重視される部位”が基本です。
たとえば以下のようなケースは、保険適用で白くすることが可能です。
- 前歯の虫歯治療後の詰め物(コンポジットレジン)
- 小臼歯(4・5番目の歯)の被せ物(CAD/CAM冠)
- 一部の奥歯(大臼歯)も条件付きでCAD/CAM冠が可能な場合あり
一方、噛む力が強くかかる奥歯や、広範囲に削っている場合は、保険では金属しか対応できないことが多く、白くするには自由診療の素材を選ぶ必要があります。
見た目・費用・耐久性をふまえたおすすめの選び方
「とにかく安く済ませたい」「でも見た目も気になる」――そんな方は多いものです。
確かに保険診療は費用の負担が少なく魅力的ですが、素材の耐久性や見た目の自然さには限界もあります。
一方、自由診療のセラミック素材なら、透明感のある仕上がりで長期間きれいな状態を保てるという大きなメリットがあります。
大切なのは、「保険か自費か」だけで決めるのではなく、ご自身の希望・ライフスタイル・治療部位に合った方法を選ぶこと!
保険診療でも満足できるケースは多くありますし、審美性や長期的な安心感を重視するなら、将来を見据えて自費治療を選ぶのも前向きな判断です。
見た目も耐久性も重視したい方にはセラミックという選択肢もおすすめ!

保険で白い詰め物を選ぶことは、費用を抑えながら自然な見た目を手に入れられる点で大きなメリットがあります。
一方で、「変色が気になる」「長くきれいな状態を保ちたい」という方には、セラミック素材の詰め物・被せ物を選ぶこともおすすめです。
セラミックは天然歯に近い色味と透明感があり、前歯にも奥歯にも自然になじみます。
また、変色しにくく、すり減りや欠けにも強いため、長期間にわたって安定した美しさと機能性を維持できます。
確かに、保険診療に比べて初期費用は高くなりがちですが、再治療のリスクが少ない・見た目に満足できる状態が続くなどの点から、長い目で見れば“コスパのよい選択”になるケースも多いです。
「ずっとキレイな歯で過ごしたい」「目立たない治療をしたい」という方は、ぜひ一度セラミック治療も検討してみてはいかがでしょうか?
小伝馬町歯科・矯正歯科では、見た目と機能性を両立したセラミック治療をはじめ、保険診療・自費診療のメリットを丁寧にご説明しながら、あなたに合った治療法をご提案しています。