「何度も同じ歯が痛くなる…」「根の治療をしたはずなのに、また腫れてきた」そんなお悩みを抱えていませんか?
実は、根管治療は非常に繊細な処置であり、ほんのわずかな見落としが“再発”の原因になることもあるのです。そこで注目されているのが、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使った精密な根管治療です。
この記事では、再発リスクを抑えるためにマイクロスコープがなぜ重要なのか、従来の治療との違いや医院選びのポイントまで、わかりやすく解説していきます。
「もう虫歯を繰り返したくない」と感じている方に、ぜひ読んでいただきたい内容です!
根管治療はなぜ難しい?成功率を左右する要因とは

「根管治療」と聞くと、「神経を取る治療」くらいのイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかしこの治療、実は歯科の中でもとくに繊細で難易度の高い処置のひとつです。
成功率に大きく影響する要因を知ることで、より適切な治療選びができるようになります。
歯の奥にある細く複雑な根管
根管とは、歯の内部にある細い“管”で、神経や血管が通っていた場所のことを指します。
とくに奥歯になると、1本の歯に3〜4本の根管が存在し、それぞれが非常に細く、形も複雑に曲がっていることがあります。
このような構造の中を、肉眼だけで正確に処置するのは非常に困難で、少しでも汚れが残ると再発のリスクにつながります。
感染源の取り残しが再発の原因に
根管治療の目的は、根管内に残った感染物質(細菌や壊死した神経)を徹底的に除去することです。
しかし、複雑な形状のために、ほんの少しでも感染源が残ってしまうと、数ヶ月〜数年後に再び痛みや腫れが出ることがあります。
再発を防ぐためには、感染の原因を“取り残さない”ための精密な処置が必要になります。
従来の治療では「見えないまま」処置することも
これまでの根管治療は、多くが歯科医師の経験や勘を頼りに、肉眼または拡大鏡で処置を行うものでした。
そのため、細い根管の奥までしっかり見えない状態で処置が行われるケースもあり、見落としや取り残しが起きやすいという課題がありました。
こうした背景から、より確実で精密な治療を可能にする「マイクロスコープ」の活用が注目されているのです。
マイクロスコープとは?肉眼との違いを解説

「マイクロスコープ」とは、歯科用の顕微鏡のこと。これまで見えなかった歯の奥の細部まで拡大して確認できるようになり、根管治療の精度と成功率を大きく高めることができる機器です。
ここでは、肉眼との違いについて詳しくご紹介します。
拡大視野で見える治療が可能に
マイクロスコープは、肉眼の最大約20倍まで拡大して見ることが可能です。これにより、これまで“感覚”に頼っていたような処置も、しっかり「見ながら」正確に行えるようになります。
たとえば、非常に細い根管の入り口や、破折・ひび・残った汚れなど、肉眼では確認できなかった部分もはっきりと確認できるため、治療の信頼性が格段に上がります。
複雑な根管も確認できるから処置の精度が高まる
根管は人によって形や本数が異なり、ときには分岐していたり、曲がっていたりすることもあります。
従来の方法では見逃されやすかったこうした複雑な構造も、マイクロスコープを使えば目視で確認しながら丁寧に処置を進めることができます。
結果として、感染源の取り残しが少なくなり、再発リスクの軽減につながるのです。
国内でも導入率はまだ高くない
マイクロスコープは非常に有効な機器ですが、導入している歯科医院はまだ一部に限られているのが現状です。理由のひとつは、高額な機器であることや、使用には専門的な技術が求められること。
そのため、導入していても十分に活用されていないケースもあるのが実情です。
だからこそ、本当にマイクロスコープを活用した精密な根管治療を受けたい方は、設備と実績のある医院を選ぶことが大切です。
保険診療の根管治療でもマイクロスコープを使うケースがあります

「マイクロスコープを使った治療は高額なのでは?」と不安に感じる方もいらっしゃいますが、実は保険診療でも必要に応じてマイクロスコープを活用するケースがあります。
ここでは、その違いや考え方についてわかりやすくご説明します。
当院では保険診療でも必要に応じてマイクロスコープを使用する
小伝馬町歯科・矯正歯科では、患者さまの歯をできる限り守るために、保険診療でも必要に応じてマイクロスコープを使用するケースもあります。
ただし、保険診療の場合は、保険制度の中で定められた範囲の材料・方法に従う必要があるため、治療内容には制限があります。
保険診療では使用できる材料や治療方法に制限がある
保険診療では、使用できる薬剤や詰め物・被せ物の種類、治療手順などにあらかじめ制限が設けられています。そのため、マイクロスコープを使っても、完全に理想的な治療を行うには限界があるケースもあります。
たとえば、再発防止のために使いたい高精度な薬剤や、強度・見た目に優れた被せ物などは保険適用外となることが多いため、希望する仕上がりや精度によっては自費診療を検討する必要があります。
より精密な対応には自費診療が必要になる場合がある
確実性や再発リスクを最小限に抑えたいという方には、マイクロスコープをフルに活用した自費診療での根管治療をおすすめするケースもあります。
自費診療では、使用する器具・材料・時間配分などすべてを自由に設定できるため、患者さまの状態に合わせて、歯科医師が理想とするベストな治療をご提供できるようになります。
「絶対に再発させたくない」「他院での治療がうまくいかなかった」という方も、まずは現在の状態をしっかり診断し、保険・自費の両面から最適な治療法をご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
精密な根管治療をご希望の方には自費治療がおすすめ

保険診療でも基本的な根管治療は可能ですが、再発リスクを可能な限り抑えたい、長く歯を残したいと考える方には「自費診療による精密根管治療」がおすすめです。
ここでは、自費診療だからこそできる対応についてご紹介します。
時間をかけて丁寧に処置できる
自費診療では、保険の時間的な制限に縛られることなく、1回あたりの治療時間を十分に確保できます。
そのため、根管の中をじっくりと観察し、少しの異常も見逃さずに丁寧な処置が可能です。
複雑な根の形状にも対応しやすく、安心・納得のいく治療を求める方にとって、大きなメリットといえるでしょう。
より高品質な材料や殺菌技術の使用が可能
自費治療では、保険では使えない高性能な薬剤や器具、治療技術を導入することができます。
たとえば、強力な殺菌作用のある消毒液や、歯の内部をしっかり密封する高品質な根管充填材(詰め物)など、治療の質を左右する材料の選択肢が広がります。
再発リスクの低減・抜歯回避の可能性が高まる
保険診療では対応が難しいような再治療・難症例でも、自費診療なら高い確率で歯を残せる可能性があります。
根の奥までしっかり処置できることで、再発リスクを最小限に抑え、結果として抜歯を避けられるケースも少なくありません。
「できるだけ自分の歯を長く残したい」「もう同じ歯を繰り返し治療したくない」そんな方には、精密な自費治療が後悔のない選択となるでしょう!
マイクロスコープを使った根管治療の流れ(自費の場合)

自費による精密根管治療では、マイクロスコープや歯科用CTなどの先進的な設備を活用し、より高い精度と安全性を確保した治療を行います。ここでは、一般的な治療の流れをご紹介します。
診査・診断(CTなどによる精密検査)
まずは、歯の状態を正確に把握するための精密な診査・診断を行います。
当院では、マイクロスコープによる視診とともに、歯科用CTによる立体的な画像診断を活用し、根管の形状や感染の範囲まで細かく確認します。
この段階で、見逃しのない診断を行うことが、再発を防ぐための重要なステップです。
拡大視野での感染源除去
診断の後、マイクロスコープによる拡大視野のもとで、感染源(細菌や壊死した神経)を徹底的に取り除きます。
治療中は、ラバーダムというシートで治療する歯だけを隔離し、唾液や細菌の侵入を防ぐ環境を確保します。
また、柔軟性が高く、複雑な根管の清掃に適したニッケルチタンファイル(器具)を使用し、根の先まで丁寧かつ効率的に洗浄・除去します。
再発リスクを抑える密閉処置
感染源をしっかり除去した後は、根管内にすき間なく薬剤を詰め、細菌の再侵入を防ぐ「密閉処置」を行います。
当院では、殺菌作用と封鎖性に優れたMTA(ミネラルトリオキサイドアグリゲート)セメントを使用。この材料は、再発を防ぐうえで非常に高い効果が期待できる薬剤です。
MTAによる封鎖は、従来の材料よりも生体との相性が良く、歯を長く残すための重要な要素となります。
根管治療を成功させるカギはマイクロスコープによる“見える治療”

根管治療は、目に見えない歯の奥深くを扱う、非常に繊細な処置です。だからこそ、どれだけ「見える環境」で治療できるかが、成功率と再発リスクに大きく影響します。
マイクロスコープを活用することで、従来では確認できなかった感染源や根管の形まで正確に把握し、的確な処置が可能に。再治療をくり返さないためにも、“見える治療”は今や根管治療に欠かせない選択肢です。
小伝馬町歯科・矯正歯科では、マイクロスコープや歯科用CTを駆使した精密根管治療を行っており、保険・自費いずれの診療にも柔軟に対応。再発を防ぎたい方、他院での治療に不安がある方も、まずはお気軽にご相談ください。
あなたの大切な歯を守るために、私たちが全力でサポートいたします!