「せっかく治療したのに、歯がしみる…」
「もしかして、虫歯がまだ残っているのかも?」
虫歯治療後に、このような不安を感じたことはないでしょうか。
結論からお伝えすると、治療した歯がしみていても、通常は自然に収まっていくことがほとんどです。
しかし、ズキズキとした歯の痛みが続く場合など、中には歯科医院を受診した方が良いケースもあります。
そこで本記事では、虫歯治療後に歯がしみる理由や、対処法をご紹介します!
虫歯の治療をして歯がしみたり、違和感に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
虫歯治療後に歯がしみるのは問題ない?
虫歯の治療後に歯がしみていても、様子をみているあいだに症状は消えてしまうことがほとんどです。
そのため、基本的には問題ない場合が多いです。
治療で象牙質が剥き出しになると、一時的に歯がしみることがあります。
しかしそのような状態が続くと、歯には刺激から神経を保護しようと、自然治癒力がはたらきます。
それにより、防護反応が起こって新しい象牙質が形成され、しみる症状は次第に収まっていくのです。
歯がしみなくなるまでには個人差があり、1〜2週間で収まる場合もあれば、数ヶ月程度続く人もいます。
虫歯の治療がきちんと完了していれば、症状がずっと続くわけではないので、安心してください。
ただし、1週間ほど様子をみても痛みが変わらない時には、歯科医院を受診した方がいいでしょう。
虫歯治療後に歯がしみる理由
虫歯の治療をした後に、どうして歯がしみるのでしょうか?
それは「治療前よりも、刺激が歯の神経に伝わりやすくなった」ことが主な原因です。
ここからは、虫歯治療後に歯がしみる理由を5つご紹介していきます。
金属の詰め物から神経に温度が伝わるから
治療後に歯がしみる原因で多いのが、金属の詰め物から神経に熱が伝わっているケースです。
特に、詰め物を銀歯にしている場合は、注意が必要だといえます。
虫歯の治療で歯の広い範囲を削った時には、白いレジンと呼ばれる詰め物ではなく、金属の詰め物を使います。
しかし、金属は熱伝導性が高いため、温度が歯の神経に伝わりやすく、刺激となってしまうのです。
金属の詰め物を入れてから日が浅いうちは、歯がしみるケースが散見されます。
神経が過敏になっているから
虫歯の治療によって、神経が過敏になることも挙げられます。
治療の際は、歯を削るためのドリルの振動や熱が刺激となり、歯の内側にある神経は多少なりともダメージを受けています。
そのため、神経が炎症を起こすなどして、敏感になるケースがあるのです。
神経のダメージが回復すれば症状は解消されますが、それまではしみやすい状態が続くといえるでしょう。
一時的に歯根膜の炎症が起きているから
虫歯が歯の根っこまで達している場合、治療によって、一時的に歯根膜の炎症が起きるケースがあります。
歯根膜とは、歯の周りにある膜のことです。
食事などで物を噛む際、クッションのように衝撃を吸収する役割をしています。
「根管治療」と呼ばれる歯の根っこの治療では、歯の神経を取る処置をしますが、それは神経を切断するということ。
そうすると、歯根膜が炎症を起こして「噛むとしみる」といった症状が出るのです。
基本的には、治療を最後まで終えることで、しみたり痛んだりする症状は解消されていきます。
詰め物の高さが合っていないから
詰め物の高さが合っていないのも理由の1つです。
特に詰め物を入れてすぐの頃は、噛み合わせがやや強めに出てしまうことがあります。
それ以外では、詰め物が歯の神経を圧迫してしまっているケースが挙げられます。
詰め物の高さ調整は患者様の感覚に頼る部分も多いので、あまりにも歯がしみたり痛みが生じる場合には、調節しなおしてもらうのも選択肢だといえるでしょう。
虫歯が深かったから
虫歯が深いと、神経のギリギリまで歯を削るため、刺激が神経に伝わりやすくなります。
虫歯を完全に取り除くためには、虫歯に侵された部分よりも少し大きめに歯を削らないといけません。
神経の近くまで削った歯は、当然ながら外部から神経までの距離が短くなり、結果として温度などの刺激が神経に伝わりやすくなるのです。
虫歯治療後に歯がしみる場合の対処法
歯がしみる症状が気になると、日常生活に支障が出てくることもあるでしょう。
こちらでは、虫歯治療後に歯がしみる場合に有効な対処法をご紹介していきます。
痛み止めを服用する
痛みがある場合、我慢せずに痛み止めを服用するのが効果的です。
「歯痛」が効能に含まれているものであれば効果を得られます。
処方された薬ではない、市販薬のロキソニンやバファリンなどでも大丈夫です。
服用の際は、用法・用量を守って使用しましょう。
ただし、あまりに痛みが強い場合や1週間以上続く場合には、歯科医院の受診を検討するのがおすすめです。
飲酒や運動などを避ける
炎症が原因で歯がしみている場合、血流が良くなると、余計に痛みを感じる可能性があります。
歯がしみる間は、飲酒や運動など、血液循環を良くする行為は避けましょう。
特に飲酒は、酔うことで神経中枢が麻痺し、痛みが和らぐように感じるかもしれませんが、酔いから醒めるにつれて強い痛みに襲われかねません。
熱いお風呂や長風呂も、同じ理由で控えるのが賢明です。ぬるめのシャワー程度で済ますのが良いでしょう。
刺激の強い飲食物は避ける
虫歯の治療後は、詰め物を入れた歯を刺激しないことが大切です。
普段は口にしても何も感じない食べ物であっても、治療後は刺激を感じやすくなっています。
そのため、極端に熱い・冷たい食べ物や、酸味の強い食べ物など、刺激の強い飲食物は避けましょう。
以下は、歯がしみるあいだは避けた方が良い飲食物の一例です。
●熱いもの:鍋料理、熱いスープなど
●冷たいもの:アイス、冷えたジュースなど
●甘いもの:キャラメル、チョコレートなど
●酸味が強いもの:梅干し、柑橘類など
治療から1週間程度は、治療した歯で噛まないことや、硬い食べ物を避けることも意識しましょう。
マウスピースを着用する
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、就寝中に歯へダメージを与えてしまっているケースがあります。
起床時に「歯の痛みを感じる」という方は、マウスピースの着用がおすすめです。
市販で既製品の購入もできますが、歯科医院で作成してもらうことも可能です。
型取りをすることでより自分の歯の形にフィットした仕上がりになるため、保護機能が高まります。
虫歯治療後にしみる症状が強い場合は早めに歯科医院へ相談を!
治療から日が経つにつれてしみる症状が弱まっているようであれば、そのまま治る可能性が高いです。
しかし、しみる症状が強い場合は、一度歯科医院へ相談するのが良いでしょう。
あまりにもズキズキする痛みが続く時には、神経や歯の根っこの先に炎症が起きている可能性も…。
その場合、根っこの治療をやり直すといった処置が必要になることもあります。
症状が強く続くなど、経過が良くない時は、自己判断せずに早めに歯科医院を受診しましょう。
虫歯治療は専門性の高い治療が受けられる小伝馬町歯科・矯正歯科へ!
虫歯治療後に歯がしみる理由や、対処法をご紹介しました。
治療で虫歯を完全に除去した場合でも、治療のダメージや詰め物が原因で、歯がしみるといった症状が出ることがあります。
このような場合、時間の経過と共に症状は緩和されていくので、基本的には様子見で問題ありません。
しかし、あまりにも痛みが長引く場合はトラブルの可能性もあるため、歯科医院を受診することをおすすめします。
小伝馬町歯科・矯正歯科は、可能な限り、患者様の歯を残す虫歯治療をご提案している歯科医院です。
マイクロスコープをはじめ、精密治療に欠かせない医療機器を完備し、大学病院レベルの専門性の高い治療を行っております。
「他院で歯を残すのが難しいと言われてしまった」という方、「できるだけ歯を削らないで虫歯治療してほしい」とお考えの方は、お気軽に当院までご相談ください!