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根管治療のやり直しが不安な方へ!原因や成功させるためのポイント

過去に根管治療をおこなった患者さまの中には、何らかの理由によってやり直しが必要になることがあります。

再治療となれば不安を感じる患者さまも多いと思いますが、そのまま放置すると他の歯にも影響をおよぼす可能性があり、早めに対処しなければなりません。

さらに、根管治療のやり直しは1回目より条件が悪くなるので、失敗しないための歯科医師選びも重要なポイントとなります。

本記事では、根管治療のやり直しが必要になる原因や、治療を成功させるためのポイントを紹介します。過去に根管治療を受けた歯に痛みや腫れが出ている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

根管治療のやり直しが必要な原因は?

根管治療では歯の神経を取り除くため、「なぜやり直しが必要になるの?」と思う患者さまもいらっしゃるかと思います。

しかし、実際には根管治療のやり直しが必要となるケースは珍しくありません。というのも、根管治療は難易度の高い治療のため、必ずしも1回で成功するとは限らないからです。

ただ、根管治療のやり直しが必要になる原因はいくつかあり、患者さま自身では防ぎようがないケースも多く存在します。そこでまずは、根管治療のやり直しが必要になる原因についてみていきましょう。

◆最初の治療が上手くいっていない

1つ目は、最初におこなった根管治療がうまくいっておらず、再び歯の根元が感染してしまうケースです。根管治療では、細菌感染した歯の神経を取り除いて薬品を入れ、根管内に残っている細菌を可能な限り除去します。

しかし、次のような理由によって最初の治療が上手くいかず、やり直しになることも少なくありません。

●根管が複雑な形状をしている
●細菌感染した根管が残っている
●歯科医師の技術力が足りない
●治療後に根管内に細菌が入った
●治療を途中で中断した

最初の治療で細菌が根管内に残ると高確率で再発するため、技術と経験のある歯科医師のもとで治療を受けるようにすることが大切です。

◆被せ物や土台がしっかり入っていない

2つ目は、被せ物や土台がしっかり入っていないことによって、細菌感染を引き起こしてしまうことです。

根管治療では、消毒をおこなったあとに根管内に薬剤をつめ、土台を立てて人工の被せ物をします。この被せ物や土台と歯茎の間に隙間があると、細菌が入り込んで膿や腫れの原因を作り出してしまいます。

歯の根元の細菌感染を再発してしまい膿が溜まると、骨を溶かしてしまうリスクもあるため、やり直しが必要になります。

◆強い噛み合わせで負荷がかかってしまった

3つ目は、根管治療をおこなった歯に大きな負荷がかかったことによるものです。

根管治療では患者さま自身の歯を削って治療するため、どうしても元の歯より脆くなってしまいます。そのため、治療した歯に大きな負荷がかかってしまうと、歯にヒビが入ったり割れたりして、再治療(基本的には抜歯になります)が必要になることがあります。

根管治療で神経を抜いた歯は痛みを感じないため、無自覚で症状が進行していることも多く、歯科医院で指摘されて初めて気づく患者さまも多いです。

◆日々のケアやメンテナンスが不十分・・

4つ目は、日々のケアやメンテナンスが不十分で、やり直しが必要になるケースです。

根管治療自体が成功していても、普段の歯磨きの仕方が悪かったり、定期検診に行っていなかったりすると、再治療のリスクは高まります。

毎日の歯磨きを丁寧におこなうことを心がけつつ、定期的に歯科医院で歯の状態をチェックしてもらいましょう。

根管治療のやり直しが必要な症状の特徴は?

では、具体的にどのような症状があらわれた場合、根管治療のやり直しが必要になるのでしょうか。すべての患者さまに同じ症状が出るわけではありませんが、代表的な症状には次のようなものがあります。

●痛みがある
●腫れている
●膿(うみ)が出ている
●違和感がある
●できものがある

根管治療をしたあとに細菌感染してしまった場合、汚染された組織が自然に治ることはないので、放置するほど悪化します。そのため、すでに根管治療をした歯に上記の症状があらわれている場合は、早めに歯医者を受診しましょう。

根管治療のやり直しのリスク

根管治療のやり直しにはリスクが伴うため、あらかじめ把握しておく必要があります。まず考えられるリスクとしては、最初の治療で被せたものや埋め込んだ土台を削り取る際に、自分の歯も削られてしまうことです。

当然ながら削られた歯は薄くなり強度も弱く、脆くなってしまいます。また、削ることにより歯の根元にヒビが入ったり、根管に穴があいたりする可能性もあり、抜歯のリスクと隣り合わせともいえます。

歯と根管の構造はとても複雑で、根管治療では細く入り組んだ根管の細菌をすみずみまで殺菌消毒しなければなりません。目に見えないような奥まで汚染する細菌をすべて処置できなければ、再発を繰り返してしまう可能性もあり、再治療のたびに条件は悪くなります。

根管治療のやり直しを成功させるためのポイント

根管治療はできるだけ1回で成功させることが望ましいですが、必ずしも上手くいくわけではないのも事実です。そこで、できるだけ再治療を成功に導くためにも、いくつかおさえておきたいポイントがあります。

ここでは、根管治療のやり直しを成功させるために知っておきたい、3つのポイントを紹介します。

◆経験豊富な歯科医師に任せる

根管治療は多くの歯科医院でできる処置ですが、できるだけ経験豊富な歯科医師を探しましょう。ひと口に「歯科医師」といっても、得意な治療や経験値はさまざまです。

とくに根管治療のような高度な技術を要する処置となれば、経験豊富な医師に任せて成功率を少しでも高めることが大切です。

せっかくやり直したにも関わらず、根管内に細菌が残っていたり、封鎖が不十分だったりすると、再感染のリスクが高まります。経験豊富な歯科医師は多くの根管治療をおこなってきているため、経験の浅いドクターに比べて難しい症状にも対応してくれるはずです。

歯内療法専門医や、大学病院で専門性に特化して研磨した歯科医師をおすすめします。

◆設備や環境が整っている歯科医院を選ぶ

上記のように歯科医師の技術力はもちろんですが、どのような設備や環境で治療が受けられるのかも重要なポイントとなります。というのも、根管治療ではマイクロスコープ(歯科用の顕微鏡)や、CT画像などの専門的な機器を使うことになります。

マイクロスコープを使っても、根管の先が見えず手探りで処置するケースもありますが、できるだけ最新設備が整っている歯科医院での治療がおすすめです。設備が整っているほど精度の高い治療が受けられるので、公式サイトで設備や使用機器をチェックしておきましょう。

◆十分な治療時間を確保する

根管治療は、一般的には奥歯のほうが回数は多くなります。ただ、どの歯を治療するとしても、十分な治療時間が必要です。治療時間をしっかり確保することは、根管治療のやり直しを成功させるための大切な要素となります。

どのくらいの治療期間が必要になるかは根管や感染状況などによりますが、長ければ数ヶ月の通院が必要になることもあります。根管治療は表面上の見た目や痛みがおさまったからといって、治療が完了するわけではありません。

必ず担当医師の指示を守って最後まで治療して、再治療の成功率を高めましょう!

根管治療は経験豊富な専門医師が担当する当院へお任せください!

根管治療は自分自身の歯を長く使うための大切な治療ですが、残念ながらすべての患者さまが1回で成功するわけではありません。根管治療のやり直しに失敗すると、歯の寿命を縮めることになりかねないため、経験豊富な歯科医師を選びましょう。

当院、『小伝馬町歯科・矯正歯科』では、大学病院で専門治療を担当していた歯科医師による根管治療をおこなっています。さらに、高性能な歯科用CT検査や、肉眼では見えない部分を拡大するマイクロスコープやルーペなど、精密な診断や治療をおこなうための設備を整えております。

また、当院では、できる限り無菌状態で処置できるよう、「ラバーダム除湿法」による感染予防対策をおこなっています。ラバーダム除湿法を活用した衛生環境は、初回の根管治療の成功率をかなり高めることができます。

これら以外にも根管治療を成功に導く医療機器を整えておりますので、根管治療のやり直しに不安を感じている方も、ぜひ当院までご相談ください。

秋葉原総合歯科クリニック
野村 聖一院長監修
経歴

2008年3月 昭和大学歯学部歯学科卒業
2008年3月 第101回歯科医師国家試験合格
2009年3月 臨床研修修了(昭和大学歯科病院臨床研修プログラム)
2009年4月 三好デンタルクリニック勤務
2014年3月 日比谷通りスクエア歯科クリニック 院長
2018年8月 秋葉原総合歯科クリニック 院長就任

学会/認定医

日本口腔インプラント学会 会員
OJ(Osseointegration Study Club of Japan) 会員
日本審美歯科学会 会員
DC21(Dental Concept 21) 会員
日本歯周病学会 会員
顎口腔学会 会員
日本矯正歯科学会 会員
ノーベルバイオケアメンターコース 修了
MICコース(インプラント) 修了
KIDSインプラントコース 修了
ARTコース(審美歯科治療) 修了
AIIコース(高難度インプラント治療) 修了
JIPI(歯周病治療)コース 修了